課題解決力は、目の前の問題へすぐ対処する力ではありません。達成したい状態と現状の差を確認し、原因を分解し、最も重要な課題へ資源を集中し、実行後の効果まで確かめる力です。
コンサルタントは、正しそうな案を出すだけでなく、関係者が実行できる条件と、効果を測る方法まで設計します。
- 問題・原因・課題・打ち手の違い
- 原因を構造化し優先順位を決める方法
- 施策を実行し効果を検証する一連の流れ
問題・原因・課題・打ち手を混同しない
| 言葉 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| 問題 | 目標と現状の差 | 受注率が目標を下回る |
| 原因 | 差が生じる要因 | 対象顧客と提案内容の不一致 |
| 課題 | 解決すべき重要事項 | 顧客選定基準を明確にする |
| 打ち手 | 実行する行動 | 案件判定とレビューを導入 |
ステップ1:目的・目標・制約を確認する
何を良くするかだけでなく、いつまでに、どの水準へ、何を犠牲にしないかを決めます。売上向上でも、利益、顧客満足、従業員負担によって選ぶ施策が変わります。
ステップ2:現状を数字と業務で把握する
- 成果指標の推移と対象別の差
- 業務プロセスと担当者
- 発生件数、時間、品質、手戻り
- 顧客・従業員の具体的な行動
- 過去の施策と結果
平均値だけでなく、顧客層、拠点、担当、商品、期間で分けます。
ステップ3:問題を構造化する
ロジックツリーやプロセスマップで構成要素を分けます。売上なら顧客数×単価、業務遅延なら受付→判断→処理→確認の工程へ分けます。
分解軸を途中で混ぜず、データを取れる粒度まで落とします。
ステップ4:原因仮説を作り反証する
原因候補ごとに、成立する場合に観察される事実と、否定する事実を決めます。相関だけで因果を断定せず、時間順序、第三の要因、例外を確認します。
ステップ5:課題の優先順位を決める
| 評価軸 | 確認内容 |
|---|---|
| 効果 | 目標への寄与は大きいか |
| 確度 | 原因との関係を確認できているか |
| 実行性 | 人・費用・時間・権限はあるか |
| 速度 | 効果が出るまでの期間 |
| リスク | 副作用と失敗時の影響 |
ステップ6:複数の打ち手を比較する
最初の案に飛びつかず、現状維持、小規模改善、仕組み変更など複数案を作ります。効果、費用、期間、リスク、必要な変化を同じ軸で比較します。
ステップ7:パイロットで検証する
- 対象、期間、現状値を決める
- 変更する行動を一つに絞る
- 成功・停止条件を置く
- 成果と副作用を測る
- 継続・修正・中止を判断する
ステップ8:実行計画へ落とす
担当者、期限、成果物、意思決定者、依存関係、リスクを置きます。現場の新しい仕事だけでなく、やめる仕事と変更するルールも決めます。
効果測定と学習を続ける
成果指標、先行指標、品質・負担などの副作用を定期的に確認します。想定どおりでない場合は、実行不足、仮説誤り、外部環境変化を分けて見直します。
日常業務で鍛える4週間
| 週 | 練習 |
|---|---|
| 1週目 | 問題を数字と対象で定義する |
| 2週目 | ロジックツリーとプロセス分解 |
| 3週目 | 仮説・反証・優先順位 |
| 4週目 | 小さな施策と効果測定 |
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